福井の食事

福井の食事というと、近頃は越前おろしそばを耳にする。 
確かに、おろしそばは昔から年越しそばなどといって、大晦日の夜は親戚や孫達も集まりみんなで食べる。現在でも私の家では、弟家族が必ず年越しそば(おろしそば)を食べに来て年を越す。 
最近の福井のそばやさんで出るおろしそばはいろいろあるが我が家では昔からそばを温めて、青首大根をおろしてダシでのばしたかけ汁とネギ、かつお、一味をかけて食べている。 これが又、そばは新そば、青首大根が一番おいしい時期と来ているからたまらない。 思わず4杯5杯と食べてしまう。 
年越しそばは寿命が長く、家族が末長くという願いがあるのと、そばは切れやすいことから、そばを食べてその年の災いを切り捨てるという説もあるらしい。 とにかく私はおろしそばが好きである。

米というとすぐコシヒカリという銘柄が浮かんでくるだろう。 知っていただろうか、コシヒカリは福井の農業試験場で誕生した品種である。
 福井市には3つの大きな川が流れている。 一番はなんといっても九頭竜川、福井市中心を流れる足羽川、武生から福井に流れている日野川だ。 これらの大きな川が一つになって三国に流れていく。 九頭竜川を挟んで広がっているのが福井平野(越前平野)である。 昔から米どころで知られている。

 昔は、福井の人々の食事の基本は、水田でとれる米、大麦、ジャガイモ、大豆などや餅などである。 
 今でも私の家では、御飯を炊くと1番目はまず仏様『御膳さま』にあげる。 冷御飯などよく熱いお茶やおつけ(味噌汁)をぶっかけて食べる。 これがまたたまらない…。 とにかく福井の米で炊いた御飯は冷えてもうまい!

こねものとして全国では普通5月にちまきとして食べるのが普通だが、福井は6月に家庭で粉をこねて笹を巻き、茹でてきな粉をつけて食べる。 又よもぎ団子もよく家庭ではつくって食べる。 大麦をいって粉にしたオチラシもお湯でこねて食べる。

 福井は餅がおいしい。 お菓子でも羽二重餅などがあるように餅には以外とうるさい。 私は年末になると、家じゅう総出で餅つきをする。 今は機械で餅をつく人が多いが、私の家はいまだに臼ときねで餅つきをする。 ついた餅は、餅そのもののおいしさやこし粘りが出る。 最初は、天神さまにあげる鏡餅、白餅、豆餅、草餅、おろし餅(大根をおろしてつけて食べる)と順番につきあげていく。 きねでついて餅にしていくと、今年取れた餅米の良し悪しがわかる。

福井はよくおつけ(味噌汁)をする。 おつけをするときは必ずといっていいほど打豆(うちまめ)を入れる。打豆を入れると大豆の旨味が出て他の具材を引き立てておいしい。 最近では健康食品として注目されている。 打豆は、野菜(大根やかぶら・白菜)とよく合い、煮物にも最適だ。 僕は好きだ…。 昔は冬の間の貴重な蛋白源の一つでもあった。

福井は蟹が有名である。俗に言う越前がにである。こればっかりは、本当においしい。 食べてみればわかる。 皆 無口になる…。

 福井は四季がはっきりしている県である。 日本海というだけで暗いイメージがあるが、実際に暮らしていくと海も山も近くにあるし、温かみのあるいいところだと思っている。